SWOT分析で、自社が勝つ戦略を考える。

SWOT分析とは、自社の「内部環境」、自社を今後取り巻く「外部環境」を、自社にとって【有利・不利】で分類、現在、もしくは今後の具体的な状況に対する戦略、改善策を練るための分析法です。

SWOT分析には、

  • 政治、経済、社会、技術という側面で外部環境を見るPEST分析
  • 顧客、競合、自社の比較から強みを見つける3C分析

の手法を活かせます。

SWOT分析の「S」「W」「O」「T」は、各単語の頭文字です。

S:Strength=強み
W:Weakness=弱み
OOpportunity機会
T:Threat=脅威

今回、軸になるのは、この4つで、読み方は「スウォット分析(SWOT分析)」です。

 

SWOTって…勢い余って「スワット!」と読みたくなりませんか?
でも、それはアメリカの特殊狙撃部隊、スペルは「S.W.A.T」です。
確かにこの「SWOT分析」は特殊狙撃といえるくらいシャープな戦略を作るのに効果を発揮しますから、ぜひ上手に活用してください。

https://www.superdramatv.com/lineup/SN0000000521.html

クロスSWOTについて、少しだけ解説

さて、このSWOT分析では、これまでPEST分析や3C分析で分析してきた内容を下記の2軸に分け、その後、掛け合わせ分析(クロスSWOT分析)を行います。

1つ目の軸「自社でコントロール可能な項目」

  • 強み(Strength)
  • 弱み(Weakness)

2つ目の軸「自社でコントロール不可能な項目」

  • 機会(Opportunity)
  • 脅威(Threat)

そして、この2軸を掛け合わせる(クロスSWOT分析)ことで、具体的な状況を創り出すことができるようになり、自社の取るべき戦略を決定できるのです。

 

それでは、早速考えてみましょう。

SWOT分析の必要性について

「なぜ、SWOT分析をやる必要あるんですか?」
これに関しては、一つの回答で全て解決です。

それは、ズバリ「自分の状況を理解して、戦略を練り行動を起こすため」です。

状況を理解しないで行動を起こすことの危険性は、例えるなら、大洪水の次の日に、川へ遊びに行くようなものです。
ニュースを見ないで、近所の囁きも無視して、近くに連続殺人犯がいることに気づかないで、家の鍵を開けたまま寝るようなものです。
大音量で音楽を聴き、後ろから車が来ているのに、ご機嫌で道路を突然横切るようなものです。

要するに、行動を起こす前に、周りの状況を理解することが大切ということです。

ノリと勢いだけで「えいやっ!」と当てずっぽうに資金を投入して、大きな施策を打ってしまったら…身震いがブルブル止まりませんね。

戦略を考える時には、しっかりと自分の武器と環境は把握する必要があります。

 

SWOT分析【強みと弱みを分ける】

※下の図はイメージです。印刷して使って頂いても構いません。

強みと弱みは、3C分析のCompany、自社分析の結果をそのまま使用することもできます。

自分の会社を分析するためには、「ヒト・モノ・カネ・情報・ブランド」の5つの経営資源について考えたり、とにかく思い付くことを列挙するのも大切です。その上で、列挙した事柄を、「強み」と「弱み」に分類します。


自社の目標に対して

  • 「有利に進めていくことが出来る自社の特質」が強み
  • 「不利に働いてしまう自社の特質」が弱み

です。

 

SWOT分析【機会と脅威について】

ここでは、外部環境について考えるPEST分析の結果を用います。

PESTは、それぞれ「Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)」の頭文字で、この4つのポイントにおいて、自社に関係することを考えていきます。

こちらも先ほどの強み、弱みについて考えた時と同様、まずは列挙することです。
そして、次にその一つ一つの事柄について自社にとって、有利か、不利かを考え判別します。

  • 機会とは「外部環境にある自社にとってのチャンス」、有利な事柄
  • 脅威は「自社にとって障害となる外部環境」、不利な事柄

下の図を参考に、まとめてみてください。

 

 

クロスSWOT分析【強みも弱みも生かした戦略立案】

PEST分析、3c分析は下準備。

ここまで書いてきたあなたは、気づいてしまったのではないでしょうか?

「なんの変哲も無いじゃ無いかよ!!!」

そうなんです。これまでやってきた内容に関しては”整理“しただけで、特に進展はありません。

「時間を無駄にさせやがって…!」怒りにブルブル震える前に、大丈夫です。

ここまでは下準備で、これからやっていただくことのためにして頂いたのです。では実際にクロスSWOT分析を行なっていきましょう。

書いた内容をクロスさせる

これまで

  • S:強み(Strength)
  • W:弱み(Weakness)
  • O:機会(Opportunity)
  • T:脅威(Threat)

について書き出してもらいました。

それでは、ついに「クロス」の段階です。

書いた以下の図のそれぞれのポジションに入れつつ、クロスさせた戦略を考えてみましょう。

クロスする際のポイントは、機会に対し「強み」「弱み」を掛け合わせたらどうなるか、先入観を持たずに考えることです。ここで、「強みだと思ってたけど、機会を踏まえたら実は弱みにもなってしまうぞ」「脅威だと思っていたら、強みを踏まえたら機会だぞ」というものも出てくるでしょう。

そんな時は、その思考自体もメモ程度に、どんどん該当箇所に書き込んでいきます。
「あとでもう一度見直して整理する」くらいの気持ちで書きましょう。

自社の「強み」「弱み」を踏まえて考えると、PEST分析で出した内容が、自社の発展に対して追い風なのか、逆風なのかより明確になります。
この作業の過程で、強み、弱み、機会、脅威を新たに思い出すこともあるでしょう。
そしたら、随時足していきます。

ポイントは「箇条書き」ではなく、「文章」で書くことです。
単なる事実、事柄だけでなく、それが自社にとって(業界にとって)どういう意味を持つのかを考えるのです。

 

クロスSWOT後は、4つの戦略立案

書き出して、整理をし終わったら、
上の図を見ながら改めて4つ各セクションの中にある事項について考えましょう。

【左上】強み×機会

このセクションで立てられる戦略に関しては、今すぐにでもやるべき戦略
出来る事なら今すぐ始めましょう!

【左下】強み×脅威

ここでは、迫り来る脅威に対して
自分の強みとなる要素をどう生かして戦うのか
少し考え、戦略次第では行うべきセクションになります。

【右上】弱み×機会

ここは、自社としてはまだまだ弱い部分が多いけれど、環境として参入機会がある為、これから参加して収益化していくか考えるセクションになります。
採算が取れないような内容であれば、やる必要はありません。

 

【右下】弱み×脅威

自分にとって弱い部分かつ競合過多、または収益悪化が起きているセクション。
ここは、今すぐにでも撤退するか、どこを改善するのかを早急に考えるべきです。

このように、それぞれのセクションにつき自社が取るべき戦略の方向性をすぐに考えられます。

この安定性、即効性、明確さがSWOT分析。
やはり、S.W.A.T.並みに効果的な劇薬となりそうですね!

SWOT分析のまとめ

最後に、SWOT分析についてまとめます。

  • SWOT分析は、以下の頭文字を取ったもの
    S:Strength=強み
    W:Weakness=弱み
    OOpportunity機会
    T:Threat=脅威
  • これらを掛け合わせたのがクロスSWOT分析

    強み×機会

    このセクションで立てる戦略に関しては、今すぐにでもやるべき戦略
    。出来る事なら今すぐ始めましょう!

    強み×脅威
    ここでは、迫り来る脅威に対して、自分の強みとなる要素をどう生かして戦うのか、少し考え、戦略次第では行うべきセクションになります。

    弱み×機会

    ここは、自社としてはまだまだ弱い部分が多いが
    環境として参入機会がある為、これから参加して収益化していくか考えるセクションになります。
    採算が取れないような内容であればやる必要はありません。

    弱み×脅威
    自分にとって弱い部分かつ競合過多、または収益悪化が起きているセクション。ここでは今すぐにでも撤退するか、どこを改善するのか今すぐに考えるべきです。

ここまでSWOT分析を行うことで、攻撃的な戦略から守備的な戦略まで網羅できます。

次の記事では、この立てた戦略に磨きをかけるためのSTP分析についてお話しします。

  1. PEST分析
  2. 3C分析
  3. SWOT分析←このページ
  4. STP分析
  5. マーケティングミックス
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